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第26回神戸ジャズサロン(20191020)「ウイズ・ストリングスの魅力」②

October 23,2019

特集「ウイズ・ストリングスの魅力」の2回目は平野が持参した「BUDDY DeFRANCO with Strings」について投稿させて頂きます。

上記10インチアルバムは「EP2枚組(X253)」と同一内容であります。

1993年、「LP名盤コレクション・オン・ヴァーブ パート2」として「モダン・クラリネッツ/バディ・デフランコ〜ハンク・ダミコ)」が発売されました。(解説は暮井 屯氏)

裏面のハンク・ダミコについては拙ブログを参照願います。

こちら ▶️

Buddy DeFranco with Stringsの編曲・指揮はリチャード・モルトビー(Richard Maltby)が担当しております。

以下日本盤の順に全曲添付します。

Buddy DeFranco(cl),Kenny Drew(p), Curley Russell(b-2,4,6,8) ,Milt Hinton(b-1,3,5,7),Art Blakey(ds) ,Lotus Marztinez(conga), Richard Maltby(arr.cond)
with strings   NYC, October 1952 and January 1953

1.I’M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU

2. STREET SCENE

3.Many ARE THE TIMES

4.OVER THE RAINBOW

5.LOST IN THE NIGHT

6.SUMMERTIME

7.THE SONG FROM MOULIN ROUGE

8.KAMASUTRA

Photo by courtesy of Fabrice Zammarchi(「A Life in the Golden Age of Jazz」の著者です)

バディ・デフランコはヴァーブレコードに移籍後もストリングス編成でアルバムを残しています。ガーシュイン作品集という事でMGM盤よりも有名だと思います。シングル盤しか所蔵しておりません。(EPN-91)

Here is Buddy DeFranco plays ”The Man I Love”
Harry Betts, Nick DiMaio, Murray McEachern, Dick Noel, Tommy Pederson (tb) Nick DeRisi (fhr) Buddy DeFranco (cl) Marty Berman, Jack Dumont, Herman Glunker, Jules Jacobs (woodwinds) Oscar Peterson (p) Herb Ellis (g) Ray Brown (b) Bobby White (d) + strings, Russ Garcia (arr,cond)
LA, December 6,1954

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大阪ジャズ同好会第39回(2019年10月13日)「日本盤ヴィンテージ・シリーズの魅力」②

October18,2019

特集「日本盤ヴィンテージ・シリーズ」の2回目です。今回も油井正一氏による解説文(一部抜粋)を添付します。(当日補足資料として配付しました)

1.「グランド・テラス・バンド/アール・ハインズ」
Here is Earl Hines And His Orchestra play ”G. T. Stomp”.
Earl Hines And His Orchestra:Walter Fuller (tp,vcl) Milton Fletcher, Ed Sims (tp) George Dixon (tp,as,bar) Ed Burke, John Ewing, Joe McLewis (tb) Omer Simeon (cl,as) Leroy Harris (as) Budd Johnson (as,ts,arr) Robert Crowder (ts) Earl Hines (p) Claude Roberts (g) Quinn Wilson (b,arr) Alvin Burroughs (ds) Horace Henderson, Jimmy Mundy, Skippy Williams (arr) NYC, July 12, 1939

1928年シカゴのクラブ「グランド・テラス」で旗挙げされ、以後19年にわたって彼がひきいていたすばらしいビッグ・バンドの演奏だ。
1928年末―正確にはハインズの誕生日にあたる12月28日 に、シカゴのサウス・サイドに開店した「グランド・テラス」 は中央にダンス・フロアー、周囲にテーブル、入口の反対側にはるかはなれてバンド・スタンドが配置され、フロアー・ショウもよび物のひとつになっていた。このクラブの主たる株主は、夜の大統領アル・カポネが所有していたといわれる。1929年はシカゴ・ギャングの跳梁が絶頂に達した年で、「聖ヴ アレンタイン・デイの虐殺」が行われた年でもあった。ハインズのバンドはこのクラブを牙城とし、幾多の俊英を世に送りだしたが、このアルバムに収録されているのは、ス イング時代の絶頂期、1939年7月から40年6月にかけての一 年間に吹きこまれた名演16曲である。

2.「ボディ・アンド・ソウル/コールマン・ホーキンス」
Here is is Coleman Hawkins plays ”Body and Soul”.
Tommy Lindsay, Joe Guy (tp) Earl Hardy (tb) Jackie Fields, Eustis Moore (as) Coleman Hawkins (ts,arr) Gene Rodgers (p,arr) Oscar Smith (b) Arthur Herbert (ds) Thelma Carpenter (vcl) Hazel Scott (arr) NYC, October 11, 1939

ジャズの歴史上最も有名なレコーディングのひとつである。しかしホーキンス自身はこのレコードの伝説的なヒットに首をかしげ、「私はいつもこのように吹いていた。どうしてこのレコードだけが圧倒的にうけたのかがわからない」といっている。ヨーロッパに渡って5年間をすごしたホーキンスの帰国第一作であり、ヨーロッパでのレコーディングはアメリカでも発売されていたというが、つねに「オーバーなほどセンチでテクニック過剰だ」としてミュージシャンと批評家から過少評価をうけていたーときくと、このレコードがうけた原因も解明できそうだ。しかし立派な作品であることにはかわりない。

3.「ジャズの巨人/シドニー・べシェ」
Here is Sidney Bechet and his New Orleans Feetwarmers play ”Egyptian Fantasy”.
Sidney Bechet and his New Orleans Feetwarmers:Henry Allen(tp) J.C. Higginbotham(tb) Sidney Bechet(cl) James Tolliver(p) Wellman Braud(b) J.C. Heard(ds) New York, January 8, 1941

シド ニー・ベシェは、ジャズ・クラリネットおよびソプラノサックスの大巨星であった。彼の全盛期のレコードは、比較的知られていない。(中略)… ここにはじめてビクターに残された、彼の中期の傑作16曲が公開された。これらを聴いて、シドニー・べシェがジャズ界に残した偉大な功績を再認識されるファンも多いだろうし、またそうあってほしいものである。その力強さ、その創造力、そして絢爛たる表現力は、彼の偉大さを証明するものでなくして、何であろうか?

番組のバージョンとは異なります。

4.「エスクァイアー・オール・アメリカン・ホット・ジャズ」
Here is Leonard Feather’s Esquire All Americans play ”Long, Long Journey”.
Leonard Feather’s Esquire All Americans:(by the 1946 Esquire Hot Jazz Award Winners)
Louis Armstrong (tp,vcl) Charlie Shavers (tp) Jimmy Hamilton (cl) Johnny Hodges (as) Don Byas (ts) Duke Ellington, Billy Strayhorn (p) Remo Palmieri (g) Chubby Jackson (b) Sonny Greer (ds) New York, January 10, 1946

「プレイボーイ」誌に圧倒された観があるが、「エス クァイアー」は1930年代以降最もよく読まれた男性向き月刊 誌であった。 当時の編集長(現在は発行人)アーノルド・キングリッチは陽のあたらぬ芸術だったジャズをこの雑誌にとりあげた先覚者で、1944年に評論家レナード・フェザーをジャズ部門の専任記者に委嘱すると共に、人気投票をやるための専問委員会を設けた。(読者投票ではなかった) 年鑑を出すとともに、人気投票の首位を集めて毎年1月にニューヨークのメトロポリタン・オペラハウスやロスアンジェルス、さらにはニ ューオリンズで、「オールスター・コンサート」を開催した。各楽器の首位が「金賞」、第二位が「銀賞」を与えられ、 45年からは「新人賞」(銅賞)も設けられ、1947年末で終ったが一流雑誌がこのように力を入れたことが、ジャズの発展に与えた影響は実に大きかった。

30センチのSP盤ですが、転勤時の引っ越しで割れてしまいました。

(デューク・エリントンのアナウンスが翻訳されています)
「皆さん、デューク・エリントンです。 レナード・フェザーやすばらしいオール・スター・オーケストラとご一緒できて嬉しく思います。この1曲には私も加わって、ルイ・アーム ストロングが歌います。さあはじめよう。レナード。」 レナード・フェザー作のブルース。 ソロイストは、アームストロング(トランペット) → ホッ ジス→アームストロング(ヴォーカル)→エリントン (ピア ノ) →アームストロング(ヴォーカル)。

5.「巨星(Dizzy Gillespie)」
Here is Dizzy Gillespie Band play ”52nd Street Theme”.
Dizzy Gillespie(tp) Don Byas(ts) Milt Jackson(vib) Al Haig(p) Bill DeArango(el-g) Ray Brown(b) J.C. Heard(ds) New York, February 22, 1946

LP 初期に「52番街のジャズ」として発売されたことがあるが、(中略)…レイ・ブラウンの弓弾き部分が面白い。ミルト・ジャクソンとしては最も初期の録音に属する。ヴァイブの音があまりよくないのは、当時ボロボロのヴァイブを引いていたからであろう。

Photo by britannica.com

6.「ビ・バップ・エラ/モダン・ジャズの夜明け」
Here is Kenny Clarke And His 52nd Street Boys play “Royal Roost”.
Kenny Clarke And His 52nd Street Boys: McKinlay Dorham (Kenny Dorham), Fats Navarro (tp), Sonny Stitt (as), Ray Abrams (ts), Eddie DeVerteuil (bs), Bud Powell (p), John Collins (g), Al Hall (b), Kenny Clarke (ds), Gil Fuller (arr) New York, September 5, 1946

(中略)編曲はガレスピー楽団の諸作で定評のあるギル・フラーが担当した。だから変則的な編成で、ビッグバンド的なサウンドをもつ部分もある。 バド・パウエル、ソニー・スティットの好プレイと共に、2人のトランぺ ット奏者が印象に残る。どのソロが誰かは皆さんの判断にまつしかないが、「ロイヤル・ルースト」はワン・コーラス毎にドーハム・ナヴァ 口がソロを交換してい るようにきこえる。それが二回づつあり、この個所の トランペットは四コーラス (1コーラス 12小節の ブルース)である。

Photo by Wikipedia

Here is is Metronome All-Star Bands play “Victory Ball”.
Metronome All-Star Bands:Miles Davis, Dizzy Gillespie, Fats Navarro(tp) J.J.Johnson, Kai Winding (tb) Buddy DeFranco(cl) Charlie Parker(as) Charlie Ventura(ts) Ernie Caceres(bs) Lennie Tristano(p) Billy Bauer(g) Eddie Safranski(b) Shelly Manne(ds) RCA Studios, NYC, January 3, 1949

「ヴィクトリー・ボール」はテーマのあとアルト(パーカー)。そのあとを16小節づつ、マイルス?→デフランコ→ウィンディング?→ ヴェンチュラ → J.J.→ナヴァロ?と続く。ピアノだけが一コーラスのソロをとり、以下キャセレス→ガレスピー? と続いて、ラストのアンサンブルに入リ、そのブリッジをデフランコがとる。この曲は「ス・ワンダフル」のコードにレニ ー・トリスターノが書いたもの。ビリー・バウァー(ギター) はソロこそとらないが、すばらしいアンサンプル、ワークをきかせている。

神戸ジャズ愛好会7月例会(2019年7月28日)特集「白人ジャズメン・ジャズウィメンの名手は誰?』②

2019年7月30日

特集「白人ジャズメン・ジャズウィメンの名手は誰?』②

T川氏(古くからのODJC会員)

「Sunset Cafe Stompers」

当日は「Carry Me Back To Old Virginy」をご紹介されました。お恥ずかしい話ですが「Sunset Cafe Stompers」というグループ名を初めて知った次第です。(汗)

当日ご紹介されたCDについては こちら ▶️ をご覧下さい。

今回は小生が馴染みのある曲を添付致します。

Here is Sunset Cafe Stompers play “Apex Blues”.

グループの詳細については下記HPをご覧下さい。

こちら ▶️

「Lu Watters Yerba Buena Jazz Band」

このバンドのレコードは持っています。

Here is Lu Watters Yerba Buena Jazz Band play “Riverside Blues”.

1曲追加させて下さい。

Here is Lu Watters Yerba Buena Jazz Band play ”Sunset Cafe Stomp”.
Lu Watters, Bob Scobey(tp) Turk Murphy(tb) Ellis Horne(cl) Wally Rose(p) Clancy Hayes, Russ Bennett(bj) Squire Girsback(tu) Bill Dart(d)
San Francisco, CA, March 29, 1942

「Monty Sunshine」
モンティ・サンシャインはイギリスのトラッド・ジャズシーンで活躍したクリス・バーバーのバンドでクラリネットを担当していました。

当日は「Love Like A Violin」ご紹介されましたが、1990年の映像を添付致します。

Here is Monty Sunshine Band play “Old Rugged Cross”.

「Sharkry’s Kings Of Dixieland」

このバンド名も当日初めて聞きました。奥が深いです!

Here is Sharkry’s Kings Of Dixieland play “Auf Weidersehn Sweetheart”.

T川さんが“Auf Weidersehn Sweetheart”は「ラジオ神戸で放送していた電リクのエンディング曲」であるとコメントされました。小生は電リクは聞いたことがありませんが、例会に参加されていた多くの会員は「ああ、あの曲や!」と思われたでしょう。電話リクエスト(ラジオ神戸)については下記のサイトを参照願います。

こちら ▶️

Here is Les Baxter play “Auf Weidersehn Sweetheart”.

・寺本氏(神戸ジャズ愛好会世話人)

「Lee Wiley」

Here is Lee Wiley sings “Let’s Do It”.
Lee Wiley(vo) Bunny Berigan(tp) Joe Bushkin(p) Sid Weiss(b) George Wettling(ds)
New York,April 10,1940

「Buddy DeFranco」

直前に出演していたオスカー・ピーターソンによる司会もお聴き下さい。

Here is Introduction for Buddy DeFranco by Oscar Peterson.

Here is Buddy DeFranco Quartet play ”Street Of Dreems”.
Buddy DeFranco(cl) Kenny Drew(p) Eugene Wright(b) Art Blakey(ds)
At The Blue Note,Chicago May 1,1953

「Art Pepper」(ラジオ放送「Stars Of Jazz」から)

43年前「Calliope盤」として発売された事もありました。

Here is Art Pepper Quartet play ”Everything Happens To Me”.
Art Pepper(as) Larry Bunker(p) Don Payne(b) Chuck Flores(ds)
LA,March 31,1957

「Stars Of Jazz」については下記英語サイトに詳しく記載されています。

こちら ▶️

ブログ作成者から1曲追加させて下さい。

Lee WileyとBunny Beriganが共演した録音日「1940年4月10日」をディスコグラフィーで確認してびっくり!

この日、Bunny BeriganはTommy Dorsey楽団のトランペット席でスター歌手Frank Sinatraの伴奏も行っていました。
又、The Pied Pipersも控えておりJo Staffordも一緒にいた訳ですね。

Here is Tommy Dorsey And His Orchestra with Frank Sinatra play ”I Haven´t the Time to Be a Millionaire”.

Tommy Dorsey And His Orchestra: (vcl) Frank Sinatra, Connie Haines, Pied Pipers
Bunny Berigan, John Dillard, Ray Linn, Jimmy Blake (tp) Les Jenkins, George Arus, Lowell Martin (tb) Johnny Mince (cl,as) Fred Stulce (as,arr) Hymie Schertzer (as) Paul Mason, Don Lodice (ts) Joe Bushkin (p) Clark Yocum (g) Sid Weiss (b) Buddy Rich (d) Frank Sinatra, Connie Haines, Pied Pipers (vcl) Sy Oliver, Axel Stordahl, Dean Kincaide (arr) Tommy Dorsey (tb,ldr)
New York, April 10, 1940

第25回神戸ジャズサロン(2019年6月30日)③

July 03,2019

「ビッグバンド(ラージ・アンサンブルの醍醐味を楽しみましょう)」

最終回は小生がご紹介したThe Music Of Buddy DeFranco「Odalisque」(サイドA)をお楽しみ下さい。

Buddy DeFranco And His Orchestra
Harry “Sweets” Edison, Conrad Gozzo, Jack Lee, Joe Triscari (tp) Hoyt Bohannon, Joe Howard, Tommy Pederson (tb) George Roberts (b-tb) Buddy DeFranco (cl) Gus Bivona, Wilbur Schwartz (as) Jimmy Giuffre (ts,arr) Don Raeffel (ts) Marty Berman (bar) Sonny Clark (p) Eugene Wright (b) Wes Landers (ds) Russ Garcia, Nelson Riddle (arr) Los Angeles, September 28 & 29, 1953

Here is Buddy DeFranco And His Orchestra play “Gold Nugget Sam”.

Gold Nugget Sam

Here is Buddy DeFranco And His Orchestra play “Love Is For The Very Young”.

Love Is For The Very Young

Here is Buddy DeFranco And His Orchestra play “From Here To Eternity”.

From Here To Eternity

Here is Buddy DeFranco And His Orchestra play “Pyramid”.

Pyramid

Here is Buddy DeFranco And His Orchestra play “Cornball”.

Cornball

Here is Buddy DeFranco And His Orchestra play “Punkin’”.

Punkin’

ライナーノーツの末尾に記載された故平井常哉氏の見解を抜粋・引用させて頂きます。(例会当日も読ませて頂きました)

久保田高司さん、お元気ですか?(中学生時代にお聴きした近畿放送の深夜ラジオから存じ上げております)

最近購入した書籍です。(写真は背表紙)

大阪ジャズ同好会(2015年6月14日) 特集『もう1人のバップトランペッター~ファッツ・ナヴァロ』

June 21,2019

Photo above of Fats Navarro by courtesy of Discogs

今回は4年前(2015年6月14日)の特集「もう1人のバップトランペッター~ファッツ・ナヴァロ」(解説 寺本 泰規氏)をブログとして作成しました。以下当日配付されたレジュメを編集せず記載いたします。

バップ時代のトランペッターといえばまずディジー・ガレスピーの名前が挙がりますが、彼の影響を受けたハワード・マギーを師匠としたファッツ・ナヴァロ(Sep,24, 1923~July 7, 1950)はその実力に伴った評価・人気を受けているとは思えません。同時代に同じ楽器のプレイヤーがいれば当然比較されるわけですが、メトロノーム・オールスターによる演奏ではナヴァロは共演したガレスピーやケニー・ドーハムらと間違えられるなどの扱いを受けていますが、いまでは故大和明氏によってその間遅いは正されています。(と私は考えています。)アメリカの有名なジャズ評論家でさえ間違えるほど似通っているところはありますが、聞き込めばその違いは割と見極められると思います。今回の例会ではそんなファッツ・ナヴァロの演奏を聴いていただくことにより、彼のファンになっていただければと考えています。まず最初に聴いていただくのは師匠格に当たるハワード・マギーのプレイです。当時ナヴァロはアン ディ・カーク楽団に在団していましたが、ソロパートは与えられておらず、ソロは全てハワード・マギ ーです。

1. 「McGhee Special」(broadcast, NYC, circa 1944)
Andy Kirk & His Orchestra
Art Capehart, Harry Lawson, Howard McGhee, Fats Navarro(tp) Taswell Baird, Bob Murray, Wayman Richardson(tb) Reuben Phillips, Ben Smith(as) Jimmy Forrest, Joe Harrington(ts) Ed Loving(bs) John Young(p) Booker Collins(b) Ben Thigpen(ds)

当日ご紹介された1944年の音源(上記「Big bands of the “Savoy”」)は手元にございませんので、1942年の録音を代替として添付しました。
Here is Andy Kirk And His Twelve Clouds Of Joy play “McGhee Special”.
Johnny Burris, Harry Lawson (tp) Howard McGhee (tp,arr) Ted Donnelly, Milton Robinson (tb) John Harrington (cl,as) Ben Smith (as) Edward Inge (cl,ts) Al Sears (ts) Kenny Kersey (p,arr) Floyd Smith (g,el-g,vcl) Booker Collins (b) Ben Thigpen (d) June Richmond (vcl) Andy Kirk (dir)
New York, July 14, 1942

この演奏を良く頭に入れて次の演奏を聴いてみてください。彼のソロが最初に録音された演奏です。当時のビリー・エクスタイン楽団はバッパーを多く抱えており、ガレスピー楽団を凌駕するくらいモダンな演奏に終始していました。ここではジーン・アモンズのソロを始め、ナヴァロのメロディアスで歌心あふれるソロに注目です。

2. 「Love Me Or Leave Me」(AFRS Jubilee broadcast, LA, CA, Feb & Mar,1945)
Billy Eckstine & His Orchestra
Gail Brockman, Boonie Hazel,Shorty McConnell,Fats Navarro(tp) Joe Taswell Baird, Chippy Outcalt, Howard Scott, Gerald Valentine(tb) Bill Frazier, John Jackson(as) Gene Ammons(ts) Budd Johnson(ts, arr) Leo Parker (bs) Connie Wainwright(g) John Malachi(p) Tommy Potter(b) Art Blakey(ds) Billy Eckstine, Lena Horne, Sarah Vaughan (vo) Tadd Dameron, John Malachi, Jerry Valentine(arr)

いかがでしたか。彼自身はビッグバンドでの演奏は自由が無いということで嫌いだったようで、エクスタイン以後短期間のバンド在団を除くと、コンボにおける吹き込みが多くなっていきます。次は一時期モダンジャズメンとの共演を行ったホーキンスのコンボにおけるソロです。

3. 「Bean And The Boys」(SR1858-1)(NYC, Dec,1946)
Coleman Hawkins & His Orchestra
Fats Navarro(tp) J.J.Johnson(tb) Porter Kilbert(as) Coleman Hawkins(ts) Hank Jones(p) Curly Russell(b) Max Roach(ds)

ビッグバンドにおけるソロをもう一曲聴いていただきましょう。スイング~モダンジャズ時代に活躍 したイリノイ・ジャケー楽団での演奏です。

4.「Jivin’ With Jack The Bellboy」 (NR97-2)(NYC, January 7, 1947)
llinois Jacquet And His Orchestra
Miles Davis, Marion Hazel or Russell Jacquet, Fats Navarro, Joe Newman(tp) Gus Chapell, Ted Kelly, Fred Robinson, Dicky Wells(tb) Ray Perry, Jimmy Powell(as) Illinois Jacquet, Clay Nicholas or Budd Johnson(ts) Leo Parker(bs) Bull Doggett(p) Al Lucas(b) Shadow Wilson(ds)

これより以後は全てコンボスタイルによる演奏です。次は「他の男のところでは働きたくないんだ」 と言わしめたタッド・ダメロンとの共演です。彼の真価を遺憾なく発揮した最初のグループと言えるでしょう。

Photo above of Tadd Dameron and Fats Navarro by courtesy of Wikipedia

5.「The Squirrel」 (BN305-1) (WOR Studios, NYC, Sept 26, 1947)
Tadd Dameron Sextet
Fats Navarro(tp) Ernie Henry(as) Charlie Rouse(ts) Tadd Dameron(p) Nelson Boyd(b) Shadow Wilson(ds)

ナヴァロはパーカーとも何度か共演し録音を残していますが、その最初の記録がこの時の演奏です。 ただしこの曲に関しては終始ソロを取っており、彼の素晴らしいメロディックセンスを味わうことができます。

6. 「Fats Flats 」(broadcast. “Bands For Bonds* WOR Studios, NYC, Nov.8,1947)
Barry Ulanov And His All Star Metronome Jazzmen
Fats Navarro(tp) Charlie Parker(as) Lennie Tristano(p) Billy Bauer(g) Tommy Potter(b) Buddy Rich(ds) Bruce Elliott, Barry Ulanov(announcer)

珍しい演奏をご紹介したいと思います。後年クリフォード・ブラウンも参加していたハンプトン におけるものです。曲の途中から始まっていますが、劈頭のソロは紛れもなくナヴァロです。(当日ご紹介された録音は添付出来ないことを了解願います。)

7. 「Hot House」(broadcast,”Howard Theatre”, Washington, May 1,1948)
Lionel Hampton & His Orchestra
Teddy Buckner, Wendell Culley, Duke Garrette, Fats Navarro, Leo Shepherd (tp) Sonny Craven, Andrew Penn, Britt Woodman, Jimmy Wormick(tb) Ben Kynard, Bobby Plater(as) John Sparrow. Billy Williams(ts) Charlie Fowlkes (bs) Lionel Hampton(vi,p, ds, vo) Milt Buckner(p) Charlie Harris, Charles Mingus(b) Earl Waiker(ds)

再びダメロンとの演奏です。ミディアムテンポで軽快にソロを展開する彼の演奏は、ガレスピーに代 表されるようにハイノートに偏ること無く、暖かみにあふれたプレイとなっています。

8. 「Good Bait」 (broadcast, “Royal Roost”, NYC, August 29, 1948)
Tadd Dameron Sextet
Fats Navarro(tp) Rudy Williams(as) Allen Eager(ts) Tadd Dameron(p) Curly Russell(b) Kenny Clarke(ds)

べニー・グッドマンも1948年から49年にかけて、なぜかモダンジャズメンをバンドに入れてモダンスタイルに変身したことがありました。残念ながらビッグバンドでのソロ演奏は残っていませんが、唯一コンボにおける演奏が1曲だけ残されています。ワーデル・グレイと共に彼のモダンなセンスが聴 かれる演奏となっています。(グッドマンだけがスイングスタイルの演奏を繰り広げており違和感はぬぐえません。)

9.「Stealin’ Apples」(2974-3)(NYC, September 9,1948)
Benny Goodman Septet
Fats Navarro(to) Benny Goodman(cl) Wardell Gray(ts) Gene Di Novi (p) Mundell Lowe(g) Clyde Lombardi (b) Mel Zelnick(ds)

さてナヴァロはわずかですが歌手の伴奏も録音しています。ここではダイアル盤に残された演奏から、パーカーの演奏で有名な「ヤードバード組曲」を聴いてください。オリジナルの演奏よりテンポを落としていますが、彼の趣味の良いフレーズが光ります。

10.「Yardbird Suite」(D1163-C)(NYC, November 29,1948)
Earl Coleman & His All Stars
Fats Navarro(tp) Don Lanphere(ts) Linton Garner(p) Al Casey(g) Jim Johnson(b) Max Roach(ds) Earl Coleman(vo)

昔、アメリカの雑誌メトロノームの主催によるジャズメンの人気投票があり、上位者によるオールス ターが編成され録音を行いました。次の演奏はビクターに吹き込まれたオールスターによるもので、当時の人気がうかがえる結果となっています。特に演奏の後半に繰り広げられる3人のトランペットの4小筋交換はデヴィス、ナヴァロ、ガレスピーと思われます。(故大和明氏の見解。一部デヴィスとガレ スピーが入れ替わっている。)

Photo by Metronome

11. 「Overtime(long version) (DOVC0021-2) (RCA Studios, NYC, January 3, 1949)
Metronome All-Star Bands
Miles Davis, Dizzy Gillespie, Fats Navarro(tp) J.J.Johnson, Kai Winding (tb) Buddy DeFranco(cl) Charlie Parker(as) Charlie Ventura(ts) Ernie Caceres(bs) Lennie Tristano(p) Billy Bauer(g) Eddie Safranski(b) Shelly Manne(ds)

再びダメロンとの共演です。この共演以後ダメロンとの演奏は残されていません。

12. 「Sid’s Delight」(3391-3E)(NYC, January 18,1949)
Tadd Dameron & His Orchestra
Fats Navarro(tp) Kai Winding(tb) Sahib Shihab(as) Dexter Gordon(ts) Cecil Payne(bs) Tadd Dameron (p) Curly Russell(b) Kenny Clarke(as) Vidal Balado(congas) Diego Ibarra(bongos)

今度の演奏はその存在は知られていたものの、2002年まで正式にリリースされなかったものと、今更ながらこんな素晴らしい演奏がなぜ公開されなかったのか不思議でなりません。彼の素晴らしいバラード演奏が聴かれます。

13. 「The Things We Did Last Summer」(“Carnegie Hall”,NYC, Nov 2,1949)
Jazz At The Philharmonic
Fats Navarro(tp) Hank Jones(p) Ray Brown(b) Shelly Manne(ds)

ブルーノートに彼はバド・パウェルと共に多くのテイクを吹き込んでいますが、ロリンズの初期の演奏が聴かれる「異教徒のダンス」を聴いてください。

14. 「Dance Of The Infidels」(BN362-1)(WOR Studios,NYC, August 9,1949)
Bud Powell’s Modernists
Fats Navarro(tp) Sonny Rollins(ts) Bud Powell(p) Tommy Potter(b) Roy Haynes(ds)

次の演奏は彼のレコーディング歴の中であまり注目を受けていませんが、4曲19テイクにわたって バップ・プレイヤーとは思えぬサトルなプレイに終始しており、早死にしなければ一流のモダンジャズ プレイヤーとしてもっと知られる存在になっていただろうと想像するにふさわしいものです。

15. 「Infatuation」(JRC37D)(NYC, September 20,1949)
Don Lanphere Quintet
Fats Navarro(tp) Don Lanphere(ts) Al Haig(p) Tommy Potter(b) Max Roach(ds)

最後はバードランドにおける3人のバップの巨人の共演です。ただしこの演奏ではパーカーのソロは ありません。

16. 「A Night In Tunisia」(broadcast,”Birdland”,NYC, May 15 & 16,1950)
Charlie Parker Quintet
Fats Navarro(tp) Chartie Parker(as) Bud Powell(p) Curly Russell(b) Art Blakey(ds)

本ブログでは「Ornithology」を添付しました。
Here is Chartie Parker Quintet play “Ornithology”.
Fats Navarro(tp) Chartie Parker(as) Bud Powell(p) Curly Russell(b) Art Blakey(ds)

彼の初期から最晩年の演奏までを聴いていただきましたが、その演奏から後年のクリフォード・ブラ ウンのプレイを感じるのは私だけではないと思います。これを機会に是非ナヴァロの演奏に親しみを持 っていただければと思います。

(使用音源)
1. 「Big bands of the “Savoy”」(Caracol CAR 424)(LP)
2.「Together / Billy Eckstine」(Spotlite 100)(LP)
3. 「Bean & The Boys / Coleman Hawkins」(Prestige PR 7824)(LP)
4.「The Complete Aladdin Sessions / Illinois Jacquet] (Aladdin 803) (LP)
5.「 The Fabulous Fats Navarro, Vol. 1」 (Blue Note BLP 1531) (LP)
6. 「Anthropology」 (Spotlite SPJ 108) (LP)
7. 「Lionel Hampton In Concert」 (Cicala Jazz Live (it) BLJ 8015) (LP)
8. 「Good Bait / Fats Navarro, Tadd Dameron」 (Riverside NW 2007)(LP)
9. 「Cool Clarinet 」(Capitol CR-8803) (LP)
10. 「Move! / Dexter Gordon」 (Spotlite SPJ 133) (LP)
11. 「From Swing To Be Bop」 (RCA RA-96-100) (LP)
12. 「Bebop Professors 」(Capitol CR-8812) (LP)
13. 「J.A.T.P. At Carnegie Halt 1949 / Jazz At The Philharmonic]」(Pablo PACD 5311-2)(CD)
14. 「The Amazing Bud Powell vol.1 / Bud Powell」 (Blue Note BLP 1503) (LP)
15. 「The Thin Man Meets Fat Boy vol.」 (Misterioso MLP 1982) (LP)
16. 「One Night In Birdland / Charlie Parker」 (Columbia JG 34808) (LP)

神戸ジャズ愛好会3月例会(2019年3月21日)①「映像コーナー」「持ち寄りコーナー」

March 25,2019

3月例会には18人の会員が参加されました。3月例会の概要については「映像コーナー」「持ち寄りコーナー」からご紹介致します。

映像コーナー(以下、寺本世話人のコメントを編集せず転載致しました)

非常にレアなグラント・グリーン(1935年6月6日~1979年1月31日)の映像をお送りしたいと思いま す。この映像は最近発掘された「Grant Green / Funk In France」(Resonance HCD-2033)の1枚目のCDで1~5の演奏と同一です。彼としては中期の演奏になるものですが、funk色よりもJazz色の方 が強い演奏となっています。
Grant Greeen(g) Larry Ridley(b) Don Lamond(ds) Oct, 26, 1969 (La Maison de la radio, studio 104 in Paris)

Here is Grant Green Trio play “I Don’t Want Nobody To Give Me Nothing”〜“Oleo”〜“How Insensitive”〜“Untitled Blues”〜“Sonnymoon For Two”.

・K氏
「あなたの好きなカウント・ベイシー(今月のテーマ)』ということで、DVD映像を持参されました。
当日は2曲「Easin’ It」「Corner Pocket」を紹介されましたが、添付の34分の映像をお楽しみ下さい。最後のドラムソロは必見です。

Here is Count Basie and His Orchestra Live in Sweden 1962. “
Count Basie(p,dir) Al Aarons , Sonny Cohn , Thad Jones , Snooky Young (tp), Henry Coker,Quentin Jackson , Benny Powell (tb) Marshall Royal (as), Frank Wess, Eric Dixon, Frank Foster (ts), Charlie Fowlkes (bs), Freddie Green (g), Eddie Jones (b), Sonny Payne (ds)

本DVDの詳細についてHPをご覧下さい。こちら ▶️

Photo by Discogs

「持ち寄りコーナー」
・S氏(今回もお気に入りのライオネル・ハンプトンの名演をご紹介されました)

Here is Lionel Hampton Quintet play “Flying home”.
Lionel Hampton (vib) Buddy DeFranco (cl) Oscar Peterson (p) Ray Brown (b) Buddy Rich (d)
New York, April 13, 1954

「The Lionel Hampton Story 1908-2002」を下記に添付致しました。お時間あればご覧下さい。

こちら ▶️

Hank D’Amico(ハンク・ダミコ)

December 19,2018

「モダン・クラリネットはどちらが元祖か」


昨日、瀬谷徹さんのFBでMildred BaileyのMajestic盤が紹介されました。(ブログに添付させて頂きました)

本録音の2分過ぎにハンク・ダミコ(Hank D’Amicoクラリネット)の短いソロ演奏が聴こえます。

そんな訳で昨日は所有しているHank D’Amicoのレコード(上記写真)を久し振りに聞きました。

本レコードは「モダン・クラリネットはどちらが元祖か」をテーマにデフランコとダミコの演奏が表裏に収録されています。

個人的にはアナログLPはかなり処分しましたが、日本語解説文が面白いレコードは処分しておりません。

日本盤解説は「暮井 屯」さんです。

解説の末尾に記載された「暮井 屯」氏の見解を添付しました。

下記見解に対する故平井常哉氏(デフランコ協会会長)のご意見をお伺いしたかったです。

上記レコードの解説を転載しました。

Here is Mildred Bailey with Ellis Larkins Conducting play ”I’ll Close My Eyes”.

Mildred Bailey(vo) Irving Randolph(tp) Henderson Chambers(ts) Hank D’Amico(cl) Ellis Larkins(p) Barry Galbraith(g) Beverly Peer(b) Jimmy Crawford(d)
New York, October 18, 1946 Majestic 1093 B (T976-1)

最後にHank D’Amicoの映像がありますのでお楽しみ下さい。バックに映っているギター奏者はMary Osborneです。

Here is Hank D’Amico plays “on Art Ford’s Jazz Party”.
September 18 1958