タグ別アーカイブ: Zoot Sims

神戸ジャズサロン4月例会(2019年) 楽器別名演持ち寄り「ウッド・ベース」(T川氏)

April,29,2019

Milt Hinton performs with Cab Calloway’s band in Havana, Cuba, 1951. Photo credit: The Milton J. Hinton Photographic Collection

昨日参加した神戸ジャズサロンでの楽器別名演持ち寄りは「ウッド・ベース」でした。トラッド愛好家のT川さんが選曲された4人のベースマンについてブログを作成しました。

以下、当日T川さんがご用意された解説メモを編集せず転載致します。

今回のテーマは「ウッド・ベース」とのことで、従来より楽器別のプレイヤーを調べ てみたいと考えていましたので良い機会と思い、手持ちの資料やLPレコードを見ながらプレイヤーを選び出してみました。 有名、無名のバンドのベーシスト達でニュー・オーリンズ・タイプのメンバーでも約80人ほど見つかり、中間派やモダンのジャズメンを含めると250人ほど見つかるのでは無いかと思いました。 Jazzの歴史で「ウッド・ベース」について見ると1910年代から1920年代ではリズム楽器として使用されていたのは「ブラス・ベース」が主体でした。当時のジャズ楽器の編成は三管楽器にチューバとドラムというのが標準で、一部のダンス・バンドでは 「ウッド・ベース」を採用していた大編成のオーケストラが有った様です。 マーチング・バンドより発達し影響を受けたジャズを考えればブラス・ベースが当然と思えます。
ジャズの進化においては「チューバとバンジョ」、「ウッド・ベースとギター」の組み合わせは音律上好まれる様で1930年代に入ると「ウッド・ベースとギター」の 組み合わせが多く見られるように思えます。

さて、今回私は次の四人のベイシストを取り上げてみました。

Slow Drag Pavageau (1888年3月7日 New Orleans生 1969年1月19日死去)
「Walk through the street of the city」 Bunk Johnsons Jazz Band
Chester Zardis (1900年6月27日 New Orleans生 1990年8月14日死去)
「Put on your old gray bonnet」 Billie & DeDe Pierce and Their Preservation Hall Jazz Band
Ed Garland (1895年1月9日 New Orleans生 1980年1月22日死去)
「Blues for Jimmie」Kid Ory Creole Jazz Band
Milt Hinton (1910年6月23日 ヴィックスバーグ(ミシシッピ州)生 2000年12月19日 NYCで死去)
「Russian lullaby」Joe Venuti and Zoot Sims

以下、YouTubeによる音源を添付致します。

Photo above of “Slow Drag” Pavageau by courtesy of Louisiana Digital Library

Here is Bunk Johnsons Jazz Band play ”Walk Through The Streets”.
Bunk Johnson (tp), Jim Robinson (tb), George Lewis (cI), Slow Drag (b), Lawerence Marrero (bj), Baby Dodds(ds)
American Music Records LP647 1944

Photo above of Chester Zardis by courtesy of 64 Parishes

当日ご紹介された録音とは異なる音源ですがご了承願います。
Here is  New Orleans Footwarmers play  “Put on Your Old Grey Bonnet”.
Cliff “Kid” Bastien (tp,vcl) Frederik John (tb) Sammy Rimington (cl,as) Jon Marks (p) Chester Zardis (b) Sven Stahlberg (d)  New Orleans, May 6, 1990

left to right: Ed Garland (bass), Buster Wilson (piano), Marili Morden (proprietor, Jazz Man Records), Jimmie Noone (clarinet), Mutt Carey (trumpet), Zutty Singleton (drums), Kid Ory (trombone), Bud Scott (guitar) Photo by Wikipedia

Here is Kid Ory Creole Jazz Band play “Blues For Jimmy”.
Mutt Carey(tp) Kid Ory(tb) Omer Simeon(cl) Buster Wilson(p) Bud Scott(g) Ed Garland(b) Alton Redd(d)
Los Angeles, August 3, 1944

Ed Garlandが演奏している映像もありましたので添付します。

Here is “Legends Of Jazz Blues For Jimmy”.
Andrew Blakeney(tp) , Louis Nelson(tb) , Rudi Balliu(cl) , Alton Purnell(p) ,Ed Garland(b) Barry Martyn(ds)

Photo above of Milt Hinton by courtesy of NPR

Here is Joe Venuti and Zoot Sims play “Russian lullaby.
Joe Venuti (violin), Zoot Sims (ts), John Bunch (p), Milt Hinton (b), Bobby Rosengaden (ds),
Chiaroscuro Records CR-142 May 1975

神戸ジャズ愛好会1月例会(2019年1月)①

January 28,2019

1月例会の概要については「映像コーナー」「持ち寄りコーナー 」「その他」からご紹介致します。
特集「Riversideレーベルの名演」については明日以降に投稿する予定でございます。

・映像コーナー」
『モダンジャズメンの群像』 寺本泰規氏(世話人)解説

当日ご紹介された映像については詳細をお伝え出来ない事をご了解下さい。
それ故、昨日紹介された演奏者によるYouTube映像をお楽しみ下さい。

Here is Zoot Sims plays at San Remo ’83

Here is Zoot Sims Quartet Live at Donte’s, LA, 1970

Here is Kenny Dorham Live at the Golden Circle

Here is Eric Dolphy in Stockholm, September 5, 1961 (TV Broadcast)

Here is Stan Getz, Lou Levy & Ray Brown Live – Italy

Here is Chet Baker live at Rome 1956

Here is Nice jazz festival 2018 – Randy Weston

・持ち寄りコーナー(Y瀬氏)
以下、レジュメを転載します。

進駐軍EP、国連LPを初めて知りました。昭和20(1945)年から7年間、米・英兵を中心として日本を統治した連合国軍のPX(購買部=大阪では心斎橋そごう)だけで売られたコロムビアのEP(全4曲)から3曲。さらに1 970年の千里万博の際に企画された8インチLPの「国連レコード =日本の旅情(全6曲) 」から1曲をお聴きください。
1.「JAPANESE RUMBA」(ノーメン西本&ジョージ島袋の2世コンビ)
2. 「GOMEN NASA」(リチャード・パワーズ)
3.「SOBA SIC」(美空ひばり)
4.「さくら さくら」(イブ・モンタン)

Here is JAPANESE RUMBA”.

Here is “GOMEN NASAI”

Here isSOBA SIC”.

Here isさくら さくら”.

・その他
I氏が例会開催前日に亡くなった Michel Legrandを追悼した曲(Phil Woodsとの共演盤)をご紹介されました。

ライブでの共演映像を添付致しました。

Here is Michel Legrand & Phil Woods play ”You Must Believe In Spring” at 2001 Montreal.

Photo above of Michel Legrand and Yves Montand by courtesy of Michel Legrand’s official site

 

「主役より脇役がめだつモダンジャズ」大阪ジャズ同好会(2017年8月例会)

July 29. 2018

大阪ジャズ同好会のメンバーである竹村功氏がFacebookを開始されました。

今回は竹村氏が特集を担当された「主役より脇役がめだつモダンジャズ」をブログに再現しました。

尚、本特集は過去にご紹介しておりますが(1917年8月7日投稿)、小生が選んだ映像等を追加してブログを再作成致しました。

全7曲の演奏と竹村氏による「聞き所」を記載しました。

Here is Jutta Hipp With Zoot Sims play “Too Close For Comfort”.
Jerry Lloyd (tp) Zoot Sims (ts) Jutta Hipp (p) Ahmed Abdul-Malik (b) Ed Thigpen (ds)
Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ, July 28, 1956
「Zoot Simsが思う存分にブローしています」

Photo by YouTube

ブログ作成者のお気に入りを1曲添付させて頂きました。

Here is Jutta Hipp with Zoot Sims Play“Violets for Your Furs”.

Here is Joe Morello with Art Pepper play “Straight Life.
Art Pepper (as), Gerald Wiggins (p) ,Ben Tucker (b) ,Joe Morello (ds)
United Western Recorders, Los Angeles, CA, January 3, 1957
「絶頂期のArt Pepperによる艶やかな音色 」

Laurie Pepper(アート・ペッパーの未亡人)が管理するHPからの映像を追加しました。

詳細はこちらをご覧ください。➡️こちら

Here is Sarah Vaughan sings “Misty”.
Sarah Vaughan – vocals,Kirk Stuart – piano, vocals on “Misty”,Charles Williams – double bass,George Hughes – drums,Quincy Jones – producer  July 18,1963
「Piano奏者Kirk Stuartの歌唱力をお聞き下さい」

Kirk Stuartの映像を追加しました。

Here is Kirk Stuart sings ”But Not For Me”.

Here is Ella Fitzgerald and Duke Ellington play “It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing”.July 1966
「Ray Nance(tp)のボーカルが素敵です」

エリントン楽団をバックにRay Nanceが歌っている映像を追加しました。
Here is Ray Nance sings ”It don’t mean a thing”.

Here is Coleman Hawkins Quartet at the Village Gate play ” Josuha Fit the Battle of Jericho”.
Coleman Hawkins (ts), Tommy Flanagan (p), Major Holley (b), Eddie Locke (ds) August 1962
「Major Holleyがアルコソロで大活躍しています」

メジャー・ホーリーの映像を追加しました。
Here is Major Holley Play ”Bass Solo”.

Here is Sonny Rollins and Coleman Hawkins Quintet play “All The Things You Are”.
Coleman Hawkins, Sonny Rollins (ts), Paul Bley (p), Bob Cranshaw (b) ,Roy McCurdy (ds) NYC,July 15, 1963
「後輩の前で頑張っているホーキンスに大拍手」

御大が最高のリズム陣をバックに名曲を演奏した映像を追加します。
Here is Coleman Hawkins Quintet play ”Lover Man”.
Coleman Hawkins(ts) Johnny Guaneri(p) Milt Hinton(b)Barry Galbrath(g)Cozy Cole(ds)

Here is Miles Davis Quintet play “Oleo”.
Miles Davis (tp) ,John Coltrane (ts) ,Wynton Kelly (p) ,Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds) Paris, France, March 21, 1960
「マイルスから独立したかったコルトレーンが御大を無視するかのような演奏に注目」

今年発売された「The Final Tour:The Bootleg Series,Vol.6」から1曲追加しました。

Here is Miles Davis Quintet play ”So What”.

大阪ジャズ同好会 第31回例会『ジャズメン いい人わるい人』解説 竹村功氏

June 17.2018

先週の日曜日(2018年6月10日)開催された大阪ジャズ同好会の概要をご紹介致します。
『特集『ジャズメン いい人わるい人』(解説 竹村 功氏)

いろんなエピソードや印象などから、独断と偏見で「ジャズメンいい人わるい人」を選びました。さて、どんな演奏家を選んだのでしょうか。ご期待ください。なお、人柄と演奏とは、ほとんどあるいは全く(!?)関係ありません。ジャズメンいい人わるい人の名曲名演を楽しんでもらいます。(竹村氏談)

以下、当日ご紹介されたレコードと選曲を記載致しました。又、面白い映像も添付しました。

「いい人」

1. アート・ブレイキー
新人発掘の才能は抜群で親分肌、日本にジャズブームをおこした立役者。ウエイン・ショー ターを快くマイルスのバンドに参加させた心の広さには頭が下がります。

「Love For Sale」(Mar. 1955)
Hank Mobley(ts) Horace Silver(p) Doug Watkins(b) Art Blakey(ds)

Here is Art Blakey and his Jazz Messengers play “Caravan”. (1963)

2. アート・ファーマー
マイルスの自叙伝に、しばしばレコーディングの際に、アート・ファーマーのトランペットを借りたという逸話がでてきます。ステージ、ジャケット写真、演奏など温厚篤実そのものだ思います。映画「真夏の夜のジャズ」に出演したジェリーマリガンのグループでの演奏です。

「Blue Port」(July.1958)
Art Farmer(tp) Gerry Mulligun(bars) Bill Crow(b) Dave Baily(ds)

Here is THE ART FARMER QUARTET “Petite Belle” (1964) with Jim Hall (guitar)

3. ズート・シムズ
ビル・クロウの著書「さよならバードランド」で、バンドのメンバーに嫌われるベニーグッドドマンに好かれる(?)ズートは人柄が抜群なのでしょう。来日での印象も文句なしの紳士でした。ズートの亡くなる一年前の演奏です。

「Zoot」(Mar,1984)
Zoot Sims(ts) Mike Vofford(p) Chuck Berghofer(b) Nick Ceroli(ds) Victor Feldman(per)

Zoot Simsが死亡する4ヶ月前の1984年11月21日に撮影した貴重な映像を添付しました。

Here is ZOOT SIMS plays “In A Sentimental Mood 〜Gone With The Wind 〜Castle Blues 〜Sweet Lorraine 〜‘Tis Autumn 〜Autumn Leaves ”.
Zoot Sims(ts), Red Mitchell(b),Rune Gustafsson(b) Sweden, November 21 1984

4.ナット・キング・コール
「昭和が愛したニューラテンクォーター」山本信太郎著には、来日したナット・キング・コールの素晴らしい人柄が紹介されています。ナット・キング・コール トリオのスイス ューリッヒでのお馴染みの二曲を聴いてください。

「Sweet Lorraine」「Route66」(0ct .1950)
Nat King Cole(p/vo) Irving Ashby(g)Joe Comfort(ds)

Here is Nat King Cole sings “Sayonara”.

ライブ・アット・ニューラテンクォーターは販売されています。⇨こちら

5.エディ・コンドン
いわゆるシカゴ・ジャズの親分、エディ・コンドンは、「チンコロ小父さん」然とした風貌 でファンの好感を集めたそうです。
「AIL Of Me」(Ap.1964)
Buck Clayton(tp) Vic Dickenson(tb) Bud Freeman(ts) Pee Wee Russell(cl) Dick Cary(p) Eddie Condon(g) Jack Lesberg(b) Cliff Leeman(ds) Jimmy Rushing(vol)

Here is Eddie Condon’s Nightclub in New York(1946)

上記映像には前半2分弱は音声がありません。ご容赦下さい。
1946年Greenwich Village(NYC)にあったEddie Condon’s Nightclubの様子が撮影されています。

「わるい人」

6. マイルス・デイヴィス
モダンジャズの帝王マイルスを、人柄のいい人と言う人は恐らく(?)いないでしょう。特 にステージマナーの悪さは有名です。

「Stera By Starlight」(May .1958)
Miles Davis(tp) John Coltrane(ts) Bill Evans(p) Paul Chambers(b) Jimmy Cobb(ds)

Here is Miles Davis Quintet play “So What”. (Second Concert) (Live from Konserthuset, Stockholm)

Here is Miles Davis plays ”Ascenseur pour l’Echafaud’‘ . (Louis Malle 1958)

7. べニー・グッドマン
「さよならバードランド」で、バンドのメンバーに嫌われるベニー・グッドマンです。60 年代の米ソ冷戦下に、ビッグバンドを率いてモスクワに楽旅しました。クインテットでのメ ドレーを聴いて下さい。
「Avalon~Body And Soul~Rose Room~The World Is Waiting For Sunrise」
(July.1962) Benny Goodman(cl) Teddy Wilson(p) Tark Van Lake(g) Bill Crow(b) Mel Lewis(ds)

Here is Benny Goodman and His Orchestra play in USSR

8. スタン・ゲッツ
ご存知、悪名高いゲッツですがゲッツファンの私なりに弁護すれば、60年代の来日時は、 麻薬の影響と彼自身の音楽上の迷いがあったためと思います。70年代のフュージョンや、い ろんな実験を乗り越えて、ゲッツは80年代に見事にもう一度花を咲かせます。

「Easy Living」(Jun.1981)
Stan Getz(ts) Lou Levy(p) Monty Budwig(b) Victor Levis(ds)

Here is Stan Getz & Charlie Byrd on the Perry Como Show.

9. フランク・シナトラ
ハリウッドの帝王も「悪名」高いものがいろいろありました。
「AI The Way」(2(May.1957)

Here is Frank Sinatra sings “All The Way”. (1958)

 

【おまけ】(ブログ作成者から)
Stan Getzがランバンファッションショー (Lanvin Fashion Show)のバック演奏を行った時の映像です。Stan Getzの可愛い笑顔が観れる映像です。
Here is Stan Getz Playing Lanvin Fashion Show.
Stan Getz(ts) Stanley Cowell(p)Miroslav Vitous(b)Jack DeJohnette(d)
Paris, 1968

 

大阪ジャズ同好会特集『ボビー・ハケット大全集』

May 01.2018

Photo by courtesy of Swing DJ Resources

ボビー・ハケット大全集(2017年6月5日) 解説 寺本 泰規氏(同好会世話人)

ボビー・ハケットというミュージシャンをはたして何人の人がご存知でしょうか。リーダーアルバムもそれほど多いわけでもないのに、印象的なプレイを我々に残してくれました。

今日はボビー・ハケットの業績を残された数々の演奏からたどり、あらためて彼のプレイに注目してもらえれば幸いです。

さて彼のファーストレコーディングは何かということですが、それは1937年3月24日にDick Robert san & His Orchの一員として吹き込まれたものです。しかし彼が注目されるようになったのは、ベニー グッドマン・カーネギー・ホール・コンサートでジャズの歴史をたどるメドレーの中で、ビックス ・バイダーベックの名演を再現したときの演奏からだと思います。まず最初にその演奏を聴いていただきましょう。

1.「I’m Coming Virginia」(2:15)(Jan 16,1938)
Soloist Bobby Hackett(cor) Allan Reuss(g)

ハケットはビックスに似ていると言われることもありますが、ビックスのアタック鋭いサウンドは なく、中音域を主体とした柔らかい音が特徴です。また、後で紹介するヴォーカルのバックで吹くオブリガードのうまさは彼ならではのもので正に絶品と言えるでしょう。

次はユービー・ブレイクの名曲を聴いていただきましょう。ここでは彼の特徴である中音域を生か したソロが聴かれます。
2.「Memories Of You」(3:18)(July, 12,1938)
Bud Freeman & His Gang
Bobby Hackett(cor) Pee Wee Russell(cl) Dave Matthews(as) Bud Freeman(ts) Eddie Condon(g) Jess Stacy(p) Artie Shapiro(b) Dave Tough(ds)

Photo by Discogs

ハケットは1941年7月から1942年9月までグレン・ミラー楽団に在団しますが、元々は欠員となってい たギター奏者として雇われます。しかしコルネット奏者としても印象的なソロを残しています。ここではその代表的なソロを聴いていただきます。

3.「A Strings Of Pearls」(3:47)(Nov 8,1941)
Glenn Miller & His Orchestra Soloist Bobby Hackett(cor) Jerry Gray(arr)

1946年まではリーダーセッションはあったものの、リーダーアルバムはありませんでした。 SP時代に吹き込んだ曲をLP時代(10inchs)になりまとめたのが次のアルバムで、初めてのリーダーアルバム だと思います。

4.「With A Song In My Heart」(2:39) (Feb 5,1946)
Bobby Hackett(cor) Hank D’Amico(cl) Bil Stegmeyer, Johnny Pepper(as) Wolfe Tannenbaum, Hank Ross(ts) Johnny Guarnieri(p) Carl Kress(g) Bob Haggart(b)Cozy Cole(ds) Bill Challis(arr, cond)

さて、彼が本領を発揮するのはワンホーン・クインテットの時だと思いますが、下記の演奏は正に彼のソフトでメロウなトーンとエレガンスに満ちたフレイズが堪能できるものとなっています。

5.「What A Difference A Day Made」(3:08)(Sep 13,1950)
Bobby Hackett(tp) Charlie Queener(p) Danny Perri(g) Bob Casey (b) Cliff Leeman(ds)

同じクインテットでもストリングが入るとより彼のプレイが浮かび上がるのですが、次の曲ではミ ユートプレイが日本人好みのいわゆる「泣き」が入ったものとなっています。リズムセクションにモダン派も加えたこのレコードは、キャピトル最初のリーダーアルバムとなっ ています。

6.「You Turned The Tables on Me」(2:27) (lay 11,1953)
Bobby Hackett(tp) Lou Stein(p) Billy Bauer(g) Arnord Fishkind(b) Denzil Best(ds) with strings

キャピトルに移籍後、ムードミュージックで有名なジャッキー・グリースン楽団でソロイストとし てフューチャーされたアルバムを7枚ほど作りますが、それぞれ50万枚以上売り上げてゴールドディスクとなっています。その中から1曲お送ります。
7.「Yesterdays」(3:06)(1954)
Jackie Gleason & His Orchestra featuring Bobby Hackett(tp)

彼はキャピトルレーベルにおいてグリースン楽団だけではなく、自己のグループを率いてコンボで のレコーディングを残していますが、その中からジャケットのデザインが秀逸な「Rendezvous」から 一曲選んでみました。この曲はカーク・ダグラス主演の映画「Young man with a horn」(邦題「情熱 の狂想曲」)でドリス・ディが唄う場面が印象的でした。

8.「The Very Thought Of You」(2:35)(1956)
Bobby Hackett(tp) with Orchestra conducted by Glenn Osser

今度はライブ演奏を聴いていただきましょう。シャンソンの名曲でジャズでも取り上げられること の多い「枯葉」です。メンバーがモダンジャズメン3名、スイング時代からのベテラン2名の合わせて 5名が何の違和感もなく、一緒にプレイしているところがジャズのすごいところだと思います。
9.「Autumn Leaves」(6:34) Jan 31,191)
Dizzy Gillespie(tp) Bobby Hackett(tp) Mary Lou Williams(p) George Duvivier(b) Grady Tate(ds)

ハケットは唄伴でもその能力を最大限に発揮します。オブリガードのうまさは他のミュージシャン と比べても特筆すべきものがありますが、特にリー・ワイリーとは1950年12月に吹き込んだ名盤「Night In Manhattan」でも既に共演しており、実に22年ぶりの共演となりました。

10.「Moon River」(3:15) (June 5,1972)
Lee Wiley(vo) Bobby Hackett(cor) Teddy Wilson(p) Bucky Pizzarelli(g) George Duvivier (b) Don Lamond(ds)

続いてはテレサ・ブリュワーの唄に伴奏した時のものです。そのうち2曲目の「I’ve Got A Crush On You」は先ほどの「Night In Manhattan」でもワイリーと共演しており、興味のある人は比べてみるのも一興かと思います。
11.「If I Had To You~I’ve Got A Crush On You」(4:49)(1973)
Teresa Brewer(vo) Bobby Hackett(tp) Hank Jones(p) Art Ryerson(g) Richard Davis(b) Ted Sommer(ds) Johnny Mince, Hank Freeman, George Berg, Toots Mondello(sax) James Maxwell, Nax Kaminsky, Mel Davis(tp) Warren Covington, Vic Dickenson, Urbie Green(tb)

先ほどのガレスピーとの共演と同じように、今度はモダンジャズの巨人ズート・シムズとの共演で す。それ以外のメンバーもモダンジャズメンで固められており、彼が如何に柔軟性のとんだプレイヤ ーであるかということを如実に示しています。モダンジャズメンの中にあっても彼の個性は決して理没することなく、しっかりと自己主張しており、彼らと対等に渡り合っています。
12. 「These Foolish Things」(5:50)(Aug. 3,1974)
Bobby Hackett(tp) Zoot Sims(ss) Hank Jones(p) Bucky Pizzarelli(g) Richard Davis(b) Mel Lewis (ds) Glenn Osser(arr)

この特集の締めくくりとして、多分彼のラストレコーディングと思われるアルバムから1曲お送りします。このアルバムは映画、ジャズ・クラシックびスタンダードから選曲されたきわめて彼らしいアルバム作りとなっています。その中から彼の得意とするディキシースタイルで「Tin Roof Blues」 を聴いてください。
13. 「Tin Roof Blues」(3:46)(1976)
Bobby Hackett(tp) Dave McKenna(p) Bob Daugherty(b) Ron Lundberg(ds)

皆さんいかがだったでしょうか。彼が如何に融通性に富み、リーダーアルバムにおいても、他の楽 団のソロイストにおいても、唄伴においても一流の演奏者であることがおわかりになったと思います。 これを機会にもっとハケットの演奏に興味を持っていただけたら幸いです。

[補足]Bobby Hackettの公式ファンクラブがFacebookで公開されています。

こちらをクリックして下さい。⇨Fans of Bobby Hackett(NOT BUDDY)

神戸ジャズ愛好会(2018年3月)「魅惑のアルトサックス」(2)

March 27.2018

A1+U0FHa3FL._SL1000_

Photo by Wikipedia

I introduced Jimmy Dorsey and Arne Domnerus as my favorite alto saxphone.

Particularly Jimmy Dorsey was the idol of Charlie Parker.

1.今月のテーマ(昨日の続き)

・Kさん(西明石から大阪の例会にも参加されています)
Phil Woods(フィル・ウッズ)のDVD映像(Molde Jazz Festival 1969)を持参されました。本ブログでは同じメンバーの演奏をYouTUbeでご覧下さい。
Here is Phil Woods’ European Rhythm Machine (Molde Jazz Festival in 1969)
Phil Woods(as),Gordon Beck(p),Henry Texler(b),Daniel Humair(ds)

・平野
少年パーカーのアイドルであったJimmy Dorsey(ジミー・ドーシー) をご紹介しました。

会場ではCD音源でしたが、本ブログではYouTube映像を添付しました。

Here is Jimmy Dorsey And His Orchestra play “ “Beebe”.

Photo above of Arne Domnerus by courtesy of apoloybaco.

次にスウェーデンを代表するサックス奏者(Arne Domnerus)アルネ・ドムネラスの名演(名曲)をご紹介しました。

Quincy Jones(クインシー・ジョーンズ)の編曲が素晴らしいです。

Here is Harry Arnold’s Orchestra with Arne Domnerus play “The Midnight Sun Never Sets”.
Quincy Jones (arr,dir) Stockholm, April 29, 1958

Photo by Wikipedia

Phill Woodsの演奏と比較すると面白いです。

Here is The Quincy Jones Big Band with Phill Woods play “The Midnight Sun Will Never Set”.

やっぱりこの曲はArne Domnerusの方が良いと思います。(個人的感想です)

81+Cb0oaprL._SL1500_

2.映像コーナー
「1969 New Orleans Jazz Festival」(寺本氏所蔵のビデオから)
主な出演者 Dizzy Gillespie, Sarah Vaughn, Count Basie, Clark Terry and Zoot Sims,Gerry Mulligan and Paul Desmond

YouTube映像でClark TerryとZoot Simsの共演を観ることが出来ます。尚、ピアノはJaki Byardです。
Here is Clark Terry(tp),Zoot Sims(ts),Alan Dawson(ds),Jaki Byard(p)

3.番外編(平野)

写真は「Hot Jazz 78rpms」から撮影しました。

「ジャズSPアワー第2回目BG&ガールズ」解説 SP愛好家瀬谷徹氏
寺本氏(世話人)のご配慮でNHKFM放送の一部を聞いて頂きました。
瀬谷さん宅に訪問されたY瀬氏並びにMusicraft(大阪)でのSPコンサートに参加されたTさんにも喜んで頂けたようです。又、大阪ジャズ同好会で新譜紹介されているFさんから「最終回のフレディー・グリーンを聞くのが楽しみです」と言われました。3月の放送を聞かれた会員の方が少なく例会の場でご紹介出来てよかったと思っております。

今回は番組のエンディング曲を添付しました。
本当は特例でCメロディーサックスを例会でご紹介したかったです。
Here is TRAM, BIX AND LANG play “Wringin’ An’ Twistin’”.
Bix Beiderbecke,(p,cor), Frank Trumbauer(Cm sax),Eddie Lang(g)
New York, September 17, 1927. 81450-A OK 40916

【追記】24bit衛星デジタル音楽放送MUSICBIRDSで瀬谷徹氏解説による新番組「ジャズSPタイム」が放送されています。

こちら ▶️

 

大阪ジャズ同好会10月例会 (前半特集)『Woody Herman楽団』

October 23,2017

大阪ジャズ同好会で特集を担当させて頂きました。(10/8)
前半は『Woody Herman楽団』でした。
以下概略を掲載します。

fullsizeoutput_a99

Photo from The Big Band by George T.Simon

1936年にWoody Hermanがボーカルとして参加していたIsham Jones楽団を引き継ぎWoody Herman楽団が創設されました。
1945年に新編成された『ファーストハード』はRalph Burnsの編曲や有能な新人を多数起用することによって超一流のバンドになっていきました。
1947年に再結成された『セカンドハード』はサックスアンサンブルを重視した編成で、本日お聞き頂く(5)(6)は『クール時代』の開幕を告げる作品として有名です。

igor-stravinsky-ebony-concerto-recorded-in-1946-igor-stravinsky-conducts-the-woody-herman-orchestra-in-the-ebony-concerto

Photo above of Igor Stravinsky – Ebony Concerto by courtesy of CLASSICAL20.COM

又、近代音楽のストラビンスキーも楽団に『Ebony Concerto』を提供しています。
今回はFirst HerdとSecond Herdの代表的な演奏を選曲致しました。
The First Herd時代
(1)Apple Honey(3:15)

(2)Laura(3:19)
1945年2月19日録音
1944年製作「ローラ殺人事件」主題歌(ビルボード誌 第4位)

(3)Caledonia(3:02)
1945年2月26日録音  上記3曲の編曲 Ralph Burns

(4)Woodchopper’s Ball(3:14)
1946年12月10日録音 編曲 Niel Hefti

The Second Herd時代

6a00e008dca1f088340153931d0126970b-500wi

(5)Summer Sequence(Part4)(1:00)
1947年12月27日録音(レコーディングスト直前)
StanGetzのソロ演奏部分をお聞き下さい。

(6)Early Autumn(3:09)
1948年12月30日録音(キャピトルに移籍)
上記の StanGetzのソロ演奏部分と聞き比べて下さい。

(7)Lemon Drop(2:55)
1948年12月30日録音

(8)Four Brothers(3:15)
1947年12月27日録音 (5)と同じ録音日です。
Stan Getz, Zoot Sims, Herbie Steward, Serge Chaloff